コラム

準備不足!?電子保存の義務化は2年延期へ!

◆ 準備期間がなさすぎの無茶な改正に”STOP”!
● あと2年は紙保存でOKに!

 2022年1月にスタート予定の”電子取引データの電子保存”の義務化は2年延期されるもようです。といっても、実際には”2年の猶予”として、企業が申し出をすることを前提に税務署長が認めるか否かを判断するという、上から目線の対応に!

 今年の税制改正で「電子データで受け取った請求書や領収書をデータで保存しなければならない」とされ、これを遵守しないとワーストケースでは”青色申告の取り消し”の厳しい姿勢で臨むというものでした。英和グループのHPでも、この改正の意味合いや厳しさについては度々とりあげてきました。そんな中で11月に入って、国税庁のQ&Aで直ちに”青色申告の取り消しをすることはない”と取扱いにも変化が見られた最中での、2年延期でした。

● 元々、来年1月からの義務化にはムリがあった!

 元々この改正自体は大多数の中小企業には知られておらず、そのうえ、改正に対応できる電子保存システム自体がやっと出始めたところで、中小企業にとってはシステム導入負担も軽くない状況でました。

 現実問題として、電子取引データは出力して紙で保存する企業がほとんどで、積極的に啓もう活動を行っている英和グループのお客さまでも、「社内で受領・発行する電子取引データの実地棚卸」や具体的な対応方法の検討までのコンサルティングを受けられている企業は少数派で、この改正の告知不足や対応可能な安価な電子保存システムの準備不足はあきらかでした。

◆ とはいえ、2年後への準備は絶対に不可欠!
 2年延期(猶予)とはいえ、2024年1月からの電子取引データの電子保存義務化に向けて、あと2年ですべての企業、個人事業主はその対応準備が欠かせません。今回の2年延期で、「2023年には再延期があるかも…」といった甘い期待はしない方がよさそうです。

● 待ち受ける電子取引の急速な増加!

 2年延期でも、その間に現実のビジネス取引では電子取引となる請求書、納品書、領収書などを、取引先からメール添付などで受け取る機会の激増が予想されます。

 電子的に保存しなければ、紙の書類だらけで保管・管理も大変になる羽目に…。先行きを考えれば、電子取引データに限らず、紙で受け取る請求書や領収書などもスキャナーで読み取って電子的に保存するなど、事務の効率化と合理化が欠かせない時代になります。
こうした時期にこそ、めんどうと考えずに、ペーパーレスとDX(デジタル)化を先取りして、紙のヤマを解消してはいかがでしょう。

● 電子保存の必要性は変わらない、先取り企業が勝ち組に!

 こうした状況からも、電子取引データの保存のための使い勝手の良い、安価なシステムがかなり出てきて、自社に向いたシステムの選択肢も数多くなると予想されます。
★ ますます進むデジタル化!

 2023年10月からは消費税のインボイス制度がスタートしますが、その頃は電子インボイスも本格稼働する時代となっているかも。社会全体のDX化も普及し始めて、電子化が当たり前のこととして受け止められる状況にもなりそうです。

★ 英和グループの電子保存への取組み
 英和グループでは、すでに電子取引データの電子保存への対応コンサルティングを実施しており、ご依頼いただいたお客様には「社内体制に応じた電子保存体制とその運用・フォローアップについてご提案済み」です。

 実際には、”電子取引データの電子保存”といっても、お客様の状況に応じて適切な保存方法や管理・保存体制が異なります。会社の現状を分析してどうあるべきかを検討されたうえで、電子保存システムの導入などを進めましょう。
 電子データは7年間の保存義務があり、使い勝手が悪かったからといっても途中で導入済みのシステムを入替えるなどは現実的ではありません。

◆ 英和グループなら安心して気軽にご相談いただけます!

 2年延期とはいえ、電子取引データの電子保存や電子帳簿保存法への対応、消費税法のインボイス保存方式への対応などの重要性は変わりません。

 こうした新たな問題は、お客様のおかれた状況やシステム環境などに加えて、社長のお考え次第で対応方法も異なります。すべてお客様に寄りそうオーダーメイドの対応で、そのコンサルティングにはノウハウや豊富な業務経験・新たな情報の収集と吸収が欠かせません。

 英和グループでは、40年にわたり中小企業特化で相続・事業承継、経営改善のためのコンサルをはじめ、会社とオーナー経営者(とそのファミリー)のためのコンサルティングを行っていますので、遠慮なくお問い合わせください。

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